巻き爪とは、爪の端が内側に変形している状態のことをいいます。
また、陥入爪とは皮膚に爪がめり込んでいる状態のことです。
巻き爪が悪化すると陥入爪となり、爪が食い込んだ部位に炎症が生じます。さらに悪化すると化膿したり、肉芽ができたり、激しい痛みで日常生活に支障をきたします。

巻き爪になる主な原因については以下のようなことが考えられます。

アーチの崩れ・外反母趾・偏平足

足のアーチが崩れていたり、外反母趾であったり、扁平足であったりなどすると、親指へ過剰な圧力がかかってしまい、巻き爪を引き起こします。

つま先への長時間の圧迫

ストッキングや靴下を履く、サイズの合わない靴を履く、つま先に負担がかかるスポーツを行うなどといったことを長時間続けると、つま先が過剰に圧迫され続けてしまい、巻き爪の原因となります。

運動不足

運動が不足すると、爪に歩行による圧力がかからないため、爪が変形しやすくなり、巻き爪の原因となります。

深爪

爪を深く切り過ぎると、歩行の際の地面から押される力に反発できず、皮膚に埋もれやすくなり、深爪の原因となります。

治療法

巻き爪に対しては、その状態によって段階別に処置および治療を選択しています。(巻き爪の自費診療での治療についてはこちらをご覧ください)

1.ガーゼの挿入

1.ガーゼの挿入

軽い巻き爪に対してはガーゼの挿入をおこなっています。

2.ガーゼの挿入+テーピング

2.ガーゼの挿入+テーピング

次の段階に入るとガーゼの挿入+テーピングの使用へと進みます。

3.スリットを入れる

3.スリットを入れる

スリットは特に爪白癬による巻き爪に有効です。爪にスリットを入れることで巻き爪の曲がりが改善し、歩行時の痛みがなくなります。

4.根治手術

4.根治手術

巻き爪が進行し、ひどい陥入爪のケースでは、陥入爪への根治手術をおこなっています。
ワイヤーやプレートでの矯正をまず行い、それでは無理なケースでは局所麻酔を使用して次の順序で手術を行います。

自費診療での巻き爪治療

自費での巻き爪治療についてはコチラをご覧ください。

巻き爪治療のポイント・注意点

  • 巻き爪の治療が完了しても、巻き爪の原因が改善されていなかったり、内臓の病気や遺伝的要因による症状の場合は、巻き爪の状態に戻ることがあります。
  • 巻き爪は根本から巻いていることがほとんどです。そのため爪先の部分を治しても、また巻いた爪が根本の部分から生えてきてしまいまい、元に戻ることがあります。痛みがなくなっても。根本的に治るまで治療を続けることをおすすめしています。
  • 巻き爪の矯正を行っても、巻き爪になった原因が続く限り、残念ながら再発の可能性があります。定期的に矯正する事をおすすめします。ご自分でできるケアもありますので、再発の予防をしましょう。

爪切りについて

爪切りのタイミング

お風呂あがりの爪が柔らかいときが理想的です。足は月に1回、手は2週に1回位を目安にお手入れしましょう。その際、よく切れる爪切りを使用しましょう。

長さ

伸びた白い部分を0.5~1ミリ残し、指の先端に揃う長さにしましょう。

まっすぐ切り、角を四角く残し爪やすり等で軽く丸みをつける程度にしましょう。
※ご自分での爪切りが難しい方は、来院時に遠慮なく、お声がけください。